いざという時のために必要なこと

大切なペットを守るために、飼い主が責任をもってしておくべきことについて考えて行きましょう。

犬の場合

・クレートやキャリーにすぐに入ることができるようにしておく
・「待て」「おすわり」「おいで」などができるように
・吠え癖を直す
・トイレトレーニング(飼い主が決めた場所でトイレができるように)
・避妊去勢手術をしておく(動物のストレスを軽減)
・ワクチン接種(ワクチン接種ができていない場合、レスキューを受けられないこともある)

猫の場合

・避難の際に使うケージやキャリーにスムーズに入ってもらうためのハズバンダリートレーニング
(キャリーの中に食事を置き、入ってもイヤなことはないと覚えさせる)
・避妊去勢手術
・ワクチン接種

 

万が一、ペットとはぐれてしまった時のために、犬猫SNSアプリに登録しておくのもよいかも。

飼い主が助からなければペットを守ることはできない、と知る

最後に、まずは飼い主の命あればこそペットも助けることができると認識することも大事です。猫はいざとなれば人間より上手に逃げられるので、すみやかに連れて逃げられないと判断した場合(地震に驚いて押入れの奥に入り込んでしまった等)は、安全と思われる場所に用意できるだけのフードや水を置いて、とにかく飼い主が避難しましょう。常日頃から迷子札、連絡先などをしっかりとつけておくこと。

1990年の雲仙普賢岳噴火ではすぐに動物救護センターが設けられ、飼い主とはぐれた動物の救援活動が開始されました。1995年の阪神淡路大震災においても、人間の救援と並行して被災動物の救護ボランティアが多数被災地に入りました。それから少しずつ救援ボランティアのやり方も進歩していると思います。これほど災害の多い日本。イタリアなどを見習って、国に防災省を置いては?という議論も行われてきています。

災害に見舞われた場合、まずは自助(自分で自分を助ける)そして共助(お互いを助け合う)最後に公助(自治体や公的な機関の助け)だと思います。とにかく外部からの支援の手が入るまでの数日、なんとか人も動物も生き延びられるようにしっかり考えて準備して行きたいものです。

参考文献/「猫のための家庭の医学」野澤延行:山と渓谷社   

写真:工藤 和志   

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