最近、災害が多発している日本列島。地震、津波、浸水、土砂災害・・・

避難を余儀なくされるそんな時のために、あなたはどのような準備をしておられるでしょうか?わが身一つで避難するだけでも大変なのに、ペットを連れての避難となるとどんな事になるのか。過去に大きな水害や阪神淡路大震災を経験している芦屋市民として考えてみたいと思います。

台風21号を体験して

芦屋浜の高潮

台風21号による南芦屋浜の高潮    写真提供:茶々処ひとの和心

2018年9月4日、神戸市付近に再上陸した台風21号が芦屋市の沿岸部また宮川沿いの地域に、高潮による大きな被害をもたらした事は私たちの記憶に新しいところです。まずはその時の様子を住民の方々に伺ってみました。

「海面が堤防と同じ高さにまで引き上げられ、海水が堤防を越えてどんどん住宅地に流れこんで来てあっという間に数センチの床上浸水となった」

「どこからか流れてきたコンテナが岸壁に激突する度にすごい音がして、これが堤防を乗り越えてくるかも知れないと思うと恐怖を感じた」

「満潮時刻が迫ってきたので、自宅からけっこう距離のある避難所まで自家用車で避難を試みたが、漏電により発火が起きあきらめた。あとは乳児と飼い犬と一緒に自宅の二階に上がり水が引くのを待つしかなかった」

「海岸の方からしだいに浸水してきていると知り、高齢の母を連れて山手にある友人宅へ車で避難した。途中、暴風雨の吹き荒れる橋を渡らなければならず、生きた心地がしなかった」

「近くを流れる宮川の水が高潮で逆流するとは思ってもみず、玄関から泥水が入ってきた時は慌ててしまった」

「停電が夜中まで続き、冷蔵庫もクーラーも動かず、マンションなので断水も発生して暗闇の中でとても困った」 

 

今回の台風によって、私たちはいくつもの「想定外」を体験しました。

では災害に備えて何を準備し、どう対処しなければならないのか、家族の一員である動物たちと一緒に安全に避難するには何が大切なのでしょうか?

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